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執筆者の写真Hal Furuta

とびだすということ


創造性豊かな絵は、最もリラックスできる精神的状況や心の置き場を明瞭にしてくれるように思うことがあります。

「記憶の固執」は1931年にサルバドール・ダリによって制作された油彩作品です。こように“とびだす絵本”という姿に変わり、あらためてダリの思い描こうとしてた、キッチンでガラが食べていたカマンベールチーズが溶けていく状態をより密度を濃くしたように感じさせてくれることもある...かも知れません。

もちろん「ダリを“とびだす絵本”にするなんて」という批判的な声もあるでしょう。 ただ、作者のインスピレーションを感じとることができれば、あるいはこの“とびだす絵本”によってダリを知り、「記憶の固執」に興味を抱くことになった子どもたちが(大人でも良いのですが)少しでもいてくれたならば、立派に成果を上げたと言えるのではないでしょうか。

描かれたモノの硬さや、柔らかさを平面以上に感じ取ることができ、立体であるがゆえに光沢を生み、立体物のエッジをさらに鋭くする効果が与えられたこの状態は、なぜダリがこんなに人気があるのかを説明してくれるようだと思えませんか。



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