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執筆者の写真Hal Furuta

藤枝市郷土博物館 文学館で「とびだす絵本ワールド展」が開催されます。7月22日(土)~9月3日(日)迄。どきどきとわくわくのページを開こう!お待ちしております。












本展覧会は、とびだす絵本の”歴史”を順に追っていくことを目的のひとつとしています。また、その歴史を形成する仮定で、さまざまな技術が生まれたわけですが、例えば、絵の一部を引っ張たり押したりして動かすプルタブであったり、絵を回転させる歯車のようなものが発明されたり、めくりと呼ばれる、絵の下をめくると次の絵が隠れていたり、あるいはトンネルのような仕掛けをのぞく、のぞく角度で絵の様子が変わるピープショーのようなものも存在します。

その技術の変遷のようなものを感じていただける点を2つ目の狙いとしています。つまり、現在わたしたちが目にする”飛び出す絵本”に辿り着くまでにも、さまざまな方式技術があって、その背景にはこうした事情があってという点を知っていただければと思うのです。

それともうひとつ、万人受けするいわゆる”可愛い”とか”ビックリするほど飛び出す”といった一般性の高い作品以外のモノ、ちょっと大人とか、少しマニアな方々向けのものも展示していきたいと考えています。

わたしどもの展覧会は、常にターゲットを絞らない演出を目指しているのですが、これまで絵本展に付着したイメージとして、幼い女の子とそのファミリーといった印象があります。その残像のようなものを払拭し、小社のからくり展で体験された方はおわかりのように、老若男女のお客様、ファミリーでもおひとりさまでも、カップルといったあるパターンに限定されない。

そしてそれは、誰であっても、ためらいなく観に来ていただける。このことを念頭に置いて、こうした仕事をさせていただいています。おそらくそれは口に出して言うほど簡単ではなくて、かなり手ごわいのですが、この展覧会を生業とする以上は、常に新しい試みに挑戦していく気構えを忘れずにいたいと思います。どうぞお楽しみに。


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