ポール・スプーナーとマット・スミスが制作した”Lucifer”の修理を行った。 ハンドルの回転によって”鞴(ふいご)”に空気を送り込み、やげて圧縮空気によって膨らみ上部へと持ち上がると、少年の頭骨内部に隠れていた“角(つの)”がニョキニョキと姿を現す。その間、鞴(ふいご)とは別の歯車の動作で少年は口をカチカチと嚙み合わせている。 やがて鞴(ふいご)が満帆に空気をため込むと、ある仕掛けから鞴(ふいご)の空気がスッと抜け、角はその姿を消すという仕組みだ。
2006年に制作されたこの作品を購入から展覧会の都度、モーター駆動で動かし続けたため、近年は革でできた鞴(ふいご)が弱り、その上に乗せられた2つで200gの錘を上げることが難しくなり先に触れた一連の動作がぎこちないものになっていた。 そこで思い切って2個(1個がちょうど100g)の錘を軽いものに交換することにした。 錘はMOLENがいつも頼よりにしているアートレンダラーさんが担当。 昨日、重さを半分にした錘=真鍮を使った=が見事ねらい通りの活躍を見せ元の動作を取り戻すことができた。ずっと心の重荷になっていた懸案事項が片付き、こちらも安らかな気持ちを取り戻せた気分。 MOLEN
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